【個人輸入の罠】なぜ輸入できない商品があるの?関税法・ワシントン条約を初心者向けに解説

【個人輸入の罠】なぜ輸入できない商品があるの?関税法・ワシントン条約を初心者向けに解説

「それ、輸入できません!」海外通販で知らなきゃ損する輸入禁止・規制品のルール

「海外のショッピングサイトで、日本にはない素敵なバッグを見つけた!」「欲しかったヴィンテージの家具が安く出品されている!」

インターネットのおかげで、世界中の商品を気軽に買えるようになりました。しかし、ここで一つ大きな注意点があります。それは、海外で合法的に販売されている商品でも、日本の法律や国際条約によって輸入が禁止・規制されている場合があるということです。

「え、そんなことがあるの?」と驚いた方もいるかもしれません。この記事では、なぜ輸入できない商品が存在するのか、その理由から具体的な品目リスト、そして万が一のトラブルを防ぐ方法まで、個人輸入の初心者が知っておくべき知識を分かりやすく解説します。

この記事の要点

  • 海外サイトで売っていても、日本に持ち込めない(輸入できない)商品は多数存在します。
  • 理由は、日本の安全や環境、人々の健康を守るために法律や国際条約で定められているからです。
  • 主なルールとして「関税法」「ワシントン条約」「薬機法」などがあります。
  • 知らずに輸入しようとすると、税関で「没収」されたり、罰金・処罰の対象となったりするリスクがあります。

第一部:なぜ?海外から「輸入できないモノ」が存在する3つの理由

そもそも、なぜ国境を越えるだけで「持ってきてはダメ」なモノが出てくるのでしょうか。その背景には、私たちの生活を守るための大切な理由があります。大きく分けて3つの視点から見ていきましょう。

理由1:国内の安全・安心を守るため(関税法)

一つ目の理由は、国の安全や社会の秩序を守るためです。例えば、麻薬や拳銃、偽物のブランド品などが海外から無制限に入ってくると、犯罪が増えたり、経済が混乱したりする恐れがあります。

こうした危険物や社会に害を及ぼす物品の流入を防ぐため、国の玄関口である税関では「関税法」という法律に基づいて、特に危険性の高いものを「輸入してはならない貨物」として厳しく取り締まっています。

理由2:世界の動植物や環境を守るため(ワシントン条約)

二つ目の理由は、地球全体の自然環境や生態系を保護するためです。絶滅の危機に瀕している動植物を守るため、「ワシントン条約(CITES)」という国際的なルールがあります。

この条約では、象牙や特定の動物の毛皮・革製品、希少な木材など、対象となる動植物や、それらを原料とする製品の国際取引を厳しく制限しています。「ファッションで使われる革製品」や「楽器に使われる木材」なども、知らずにこの条約に触れてしまう可能性があり、注意が必要です。

理由3:私たちの健康や衛生を守るため(薬機法・食品衛生法)

三つ目の理由は、国民の健康を守るためです。海外製の医薬品や化粧品、サプリメントの中には、日本では認められていない成分が含まれていたり、安全基準を満たしていなかったりするものがあります。

また、食器や調理器具、乳幼児が口にする可能性のあるおもちゃなども、有害物質が含まれていないかチェックされています。こうした健康被害を防ぐため、「薬機法」や「食品衛生法」といった法律で、個人が輸入できる数量に制限を設けたり、安全基準を定めたりしているのです。

第二部:【具体例で学ぶ】輸入禁止・規制品リストと注意点

それでは、具体的にどのような商品が輸入禁止・規制の対象になるのか、法律ごとに見ていきましょう。

「関税法」で定められた輸入禁止品リスト

これらは、いかなる理由があっても絶対に輸入できないものです。興味本位で手を出してはいけません。

  • 麻薬、向精神薬、大麻、あへん、覚醒剤など
  • 拳銃、小銃、機関銃、砲、これらの銃砲弾、拳銃の部品
  • 爆発物、火薬類、化学兵器の原料となる物質など
  • 偽造された貨幣、紙幣、有価証券、偽造カードなど
  • わいせつな雑誌、DVD、彫刻物その他の物品(児童ポルノを含む)
  • 偽ブランド品、海賊版などの知的財産権を侵害する物品

注意が必要!「ワシントン条約」に抵触する可能性のあるモノ

こちらは「知らなかった」で違反してしまうケースが多いので特に注意が必要です。原材料をしっかり確認しましょう。

カテゴリー抵触する可能性のある具体的な品目例
革製品ワニ(クロコダイル、アリゲーター)、ヘビ(ニシキヘビ)、トカゲ、ウミガメなどの革を使用したバッグ、財布、ベルト、靴
毛皮・剥製トラ、ヒョウなどのネコ科動物の毛皮、タカやワシなどの鳥類の剥製
宝飾品・加工品象牙、べっ甲(ウミガメの甲羅)、サンゴなどを使用したアクセサリーや工芸品
楽器・家具ハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)など、規制対象の木材を使用したギターや家具
漢方薬・サプリトラの骨やサイの角、ジャコウジカの分泌物など、規制対象の動物由来の成分を含むもの

※上記は一例です。購入前に必ず出品者に材質を確認し、条約の対象でないか調べることが重要です。

数量制限あり!「薬機法」で規制される医薬品・化粧品

個人が自分自身で使用する目的の場合に限り、以下の範囲内で輸入が認められています。他人への譲渡や販売は法律で禁止されています。

  • 医薬品・医薬部外品:用法用量からみて2ヶ月分以内
  • 外用剤(軟膏など):1品目24個以内
  • 化粧品(石鹸、シャンプーなど):1品目24個以内

意外な落とし穴?「食品衛生法」に関わる食器やおもちゃ

販売目的ではなく、個人使用目的であれば基本的に手続きは不要ですが、安全性の観点から材質によっては規制の対象となる場合があります。特にアンティークの食器や、乳幼児向けのおもちゃなどは注意が必要です。

もし輸入禁止品と知らずに購入してしまったら?

商品は税関で止められ、「輸入してはならない貨物に該当する」という通知が届きます。この場合、商品は没収・廃棄となり、手元には届きません。支払った代金も基本的には戻ってこないと考えた方がよいでしょう。

さらに、偽ブランド品のように悪質と判断された場合や、繰り返し違反した場合には、調査の対象となったり、関税法違反で罰金や懲役などの処罰を受けたりする可能性もあります。

輸入トラブルを防ぐには?個人輸入代行サービスの活用

こうしたトラブルを避ける最も確実な方法の一つは、「セカイモン」のような信頼できる個人輸入代行サービスを利用することです。セカイモンでは、利用規約で輸入が禁止・規制されている商品の購入をあらかじめ制限しています。これにより、ユーザーが知らずに法律違反の商品を購入してしまうリスクを大幅に減らすことができます。

輸入禁止・規制品に関するよくある質問(FAQ)

Q. アンティーク商品は大丈夫?

A. アンティーク商品自体が禁止されているわけではありません。しかし、その商品の「材質」がワシントン条約に抵触する(例:象牙やべっ甲が使われている)、食器の塗料に有害物質が含まれているなどの理由で輸入できない場合があります。材質の確認は必須です。

Q. サプリメントの個人輸入で気をつけることは?

A. 日本では医薬品に分類される成分(メラトニンなど)が含まれているサプリメントは、輸入に制限がかかります。また、ワシントン条約に該当する動植物由来の成分が含まれていないかも確認が必要です。規定量(2ヶ月分以内)を守ることも大切です。

Q. セカイモンで購入できない商品はある?

A. はい、あります。セカイモンでは、法律で禁止されている物品はもちろん、輸送上の安全が確保できない商品(スプレー缶や一部のバッテリーなど)も取り扱いを禁止しています。これにより、ユーザーは安全に買い物ができる仕組みになっています。

まとめ:正しい知識で安全な個人輸入を楽しもう

今回は、個人輸入における禁止・規制品について解説しました。

  • 海外通販では、日本の法律や国際条約で輸入できない商品が存在します。
  • 主な理由は「安全確保」「環境保護」「健康保護」の3つです。
  • 特に「ワシントン条約」に抵触する革製品や木材には、知らずに購入してしまうリスクがあります。
  • 法律違反をすると、商品の没収だけでなく、罰則が科されることもあります。
  • 不安な場合は、輸入規制品を事前にチェックしてくれる「セカイモン」のような購入代行サービスの利用がおすすめです。

少し複雑に感じるかもしれませんが、ルールを知ることは自分自身を守ることに繋がります。正しい知識を身につけて、安全で楽しい海外ショッピングを体験してください。

セカイモンで安全に商品を探す

公開日: 2025年10月9日
更新日: 2025年10月9日
出典: 税関 Japan Customs, 経済産業省 CITES(ワシントン条約)